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回答 きくち小児科医院 菊地浩一
高い熱が出た時に、がたがた震えてけいれんかと思ったのですが。(3才)
熱性けいれんの場合は意識がなくなったり、全身が硬直したり(熱性けいれんの説明参照)します。がたがた震えた時に、名前を呼んで分かれば、けいれんではなく「悪寒」といわれる状態だと思います。熱が急激に上昇する時に起こる「さむけ」大人で云うと「ぞくぞくする」感じですので、暖めてあげてください。おこさんが小さいとだっこするのが良いと思います。
悪寒の状態ですでに39度以上の高熱があるので、座薬を使っても良いと思います。さむけが落ち着いたら身体を冷やしてあげて下さい。
のどの痛み、発熱で病院受診し、のどの検査をしてすぐに溶連菌感染症と診断され、お薬を10日間飲んだ後、三週間後に尿検査をするように云われました。
このあと、薬をのみ終わってからの、のどの検査は必要無いのでしょうか?(7才)
薬を服用後、菌が消えたかどうかの確認の再検査をする必要は無いとおもいます。
というのは、溶連菌は健康な人ののどにも住み着いていることがあり(保菌者)、この場合は治療の対象にはなりません。
治療後、無症状の状態で検査して、仮に陽性だった場合では、ばい菌の数が少ない、単なる保菌状態と考えられ、治療の対象にはなりませんよ。さらに、この頃(二ー三週間)には、抗体(ASO)も上昇するので溶連菌感染症は発病しないはずです。
以前、水痘とヘルペス性 歯肉口内炎を併発して以来、毎月風邪をひくたびにヘルペス性歯肉口 内炎を発症します。もともと食も細くアレルギー体質で風邪もひきやすい方です。これからもま た風邪のたびにヘルペス性歯肉口内炎をくりかえすのでしょうか? また完治させるためには薬のほかに何が必要でしょうか?(3歳9ヶ月)
単純ヘルペスウイルスの初感染は多くの場合乳幼 児期に起こりますが、その大部分は症状はありません(不けんせい感染)。「ヘルペス性歯肉口内炎」(発熱、はぐきの腫れ、よだれ、痛み、出血)の症状を呈するのはごく少数です。
感染したウイルスは三叉神経の神経節に一生住み続け、 体調の悪い時再発することがありますが、「歯肉口内炎」ではなく「口唇ヘルペス」(くちびるにぽつぽつ)の 病型が殆どです。
おそらく風邪をひかなくなる(免疫力がついてくる)にしたがい、再発は減って くると思います。神経節に住みついているウイルスを殺してしまう(完治)ことはできないと思います。ウ イルスが活性化するのを押さえ込む体力(免疫力)を個体が持つことが必要と思います。このように、いったん身体の中に入ったウイルスが、その人に一生すみ続ける場合は、他のウイルスでもみられます。(肝炎ウイルス、水疱瘡ウイルなど、)(2001/7/2)