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回答 きくち小児科医院 菊地浩一
こちらの云う事を理解している様ですが、簡単な単語「ママ、パパ、マンマ」しか云いません。性格は人見知りをして、同年令の子どもとうまく遊べないようです。(2才3ヶ月)
言葉の遅れを心配して、小児科を受診される子どもは当院でも、いらっしゃいます。言葉の遅れの原因としては、聴力障害(難聴)、精神遅滞、自閉症などの疾患によることもありますが、当院で出会う子どもの場合は。運動発達に遅れが無く、音に対する反応もよく、発語は少ないけれども親の云う事を理解している(行動から判断する)場合がほとんどです。このような場合を「発達性の言語遅滞」といい、おくればせながらも、言葉がでてきます。意味のある言葉を喋りはじめる時期の個人差は大きく、3歳になってから始めて意味のある言葉を話す場合もありますよ。
御心配な時は、その子の発育状態を知っているかかりつけ医の小児科に御相談下さい。
ミルクや離乳食をよく摂取し、身体も大きいのですが、まだ歯がはえていません。
気になります。(10ヶ月)
歯の生える時期は、個人差があるようです。
あんがいおかあさんやおとうさんの子どもの頃に似ている事も多いですよ。1才すぎくらいまで待ってみて、ちっともはえてこないようなら、小児歯科の受診をすすめます。レントゲンで歯の根があるか確認してもらいましょう。
2歳になった子ですが、5か月頃から寝る前になると左右に首をふります。
最近は激しく50回以上はふります。検診等で相談したことはありますが、様子をみましょうと言われるだけでした。
一度中耳炎になったので、耳鼻科を受診し耳垢をとっているので、耳がいずくて首をふるのではないと思いますが・・・普段は保育所に行ってますので、寂しいことによるチックなのかもと言う人もい ます。それはあまり気にしないようにしていますが、何かの病気なのか不安ですので、何によるものなのか教えてください。よろしくお願いいたします。 (2才)
生後5カ月よりですから約1年半続いていることになりますね。成長発育歴が記載されていないのですが、検診などで問題ないようなので、現在まで「正常範囲の発育歴」として話を進めます。
チックははやくても2才くらいからと思います。生後5カ月からでは考えられないでしょう。
わたしは「くせ」の一種として考えるべきではないかと思います。乳児期のくせとしては、指しゃぶり、噛む、オナニーなどがあり、様子をみているだけで自然になくなってしまうものがほとんどです。見分けなければならない「くせ」のひとつに早い段階から両親やまわりの人々による「適切な対応」が重要な「リズム運動」あるいは「律動運動性習癖」と呼ばれるものがあ ります。
これはリズミカルに身体を前後左右に揺り動かす(ロッキング)、頭や身体を半回転する(ロウリング)、頭をうち続ける(バンギング)などがあります。
多くは、自分でやりたい事を周囲から止められたり、干渉された時や、就寝時の蒲団のなかでおきることが多いようです。
また指しゃぶりなどに比べて治りにくく、一時症状がなくなっても環境の変化などで再び発症しやすいようです。
生後5カ月と発症がかなり早いこと、最近回数および激しさが増していることなどより放置しておく(様子をみる)には問題があると思います。もし、お子さんの症状に似てるとお思いでしたら、総合病院の小児科外来の受診をおすすめします。(2001.9)
泌尿器科へ行ったところ、真性包茎と診断されて、とりあえず1ヶ月ぐらい は手でむいてみて、むけそうにもなかったら手術をした方がいいと言われました。 一日入院というかたちになるみたいで、麻酔は眠らせると言っていました。
これって、全身麻酔の事ですよね?こんな小さい子にいいのでしょうか?
体が小さいだけに麻酔の量のミスなどの心配があります。(2才2ヶ月)
真性包茎と診断されたとのこと、包皮と亀頭がまだ癒着している状態だと思います。だいたい1才位で亀頭が露出できるようになり、3才くらいになると90%以 上がはく離可能になるようです。
3才すぎまで手術を待ってみてはいかがでしょうか?
幼児期の真性包茎で手術をしたほうが良いとされるのは
1)排尿時にペニスの先端が風船のようにぷわんと膨らむ(包皮の出口が小さい為)
2)亀頭包皮炎を何回もくり返す。以上にあてはまらなければ、気長に(無理をしないこと)入浴時、そっと手でむいてみるのが いいと思います。
麻酔に関しては、今の時代は必要なら新生児でも麻酔は可能ですから、心配な事は事前に質問し説明を受けてて安心されると良いと思います。(2001.9)
ちょっと一言!
最近 外来でも「おちんちん」についての質問がよくあります。多くは、包茎だけど 手術したほうがいいか(いつ頃がいいか)、お風呂でどのように洗ったらいいかなど です。
小児科と泌尿器科で少し考え方違ったり、また同じ小児科、泌尿器科でも医師によ って対応が違うこともあるようです。わたしは、手術は泌尿器科だけれど、いろいろな説明は小児科がまずすべきと思います。
まず「包茎」ですが、生まれた赤ちゃんは全員包茎です。
「スポック博士の育 児書」によると、アメリカではユダヤ人は殆ど(宗教的理由)、ユダヤ人以外の人種でも割礼しているようです。目的は、清潔のため、マスターベイションを禁止するため、親もしている等の理由ですが、最近はこれは自然にまかせるという考えから、割礼する人はかなり減ってきてるそうです。日本の最近の 「オチンチン」にたいする母親(そしてマスコミ、医師など)の関心の高さとは、反 対のような気がします。
生まれたまんまの「オチンチン」は1才くらいまでは包皮がむけない(亀頭と くっついている)ことが多いのですが、3才くらいになると90%以上はむけるようになります。
はく離可能になった後は、年令とともに包皮より亀頭部分が大きくなり、亀頭が露出 するようになります。露出しない状態を「仮性包茎」といいますが病気ではありません。
「オチンチン」の洗いかたですが、包皮がはく離していない時は無理して剥こうとせ ず、上(尿道)からお湯をかける程度、はく離可能となった時も包皮を反転してザっと お湯をかける程度でいいと思います。
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