UltimaOnline回想記

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11章


1章

Hokutoに「ろーれる」「おっさん」両氏に続き
1週間遅ればせながらMasutatuが降り立った。

初期スキルにはメイスとアルケミーを割り振った
しかし、UltimaOnline(以下UO)をPlayしている方なら解ると思いますが
この時点で私はキャラメイクを間違っていました。

当然、戦闘で稼げる訳もなく、トリンシック(以下トリン)の街で
「おっさん」と漫才をしつつ、街の廻りにいる「豚」
や「山羊」で戦闘スキルを整えてました。

3日目にUOで始めての日曜日を迎え、専門学校時代の
クラスメイトが居るというギルドに入れてもらえる
事になり、おっさんに場所の案内を頼み、トリンを
少し離れてみる事になりました。

しかし、道中…

マスタツ「うわ!なんやあの頭二つあるでっかいの!」
おっさん「あれは(エティン)だよ、強いって」
マスタツ「なるほど〜… うわなんかこっち来たよ!」
おっさん「逃げろ!!」

エティンに殴られつつ当時の「DEA」ギルドハウス(以下GH)
(GHはマギハウスでした)にやっとの事で辿り着き
早速DEAに入れて貰い、「わ〜い!」とはしゃぎながら
GHの禁断の東側(トリン南にある半島)に向かいました

当時のトリン南の半島と言えば、中級者でもてこずる程の
モンスター激沸きポイントであり、初心者の私達が
やっと巻けるようになった包帯を持って、ふらふらと
近づくにはあまりに危険な所でした…

マスタツ「うわ!あれ何?あのキシャーって言ってるの?」
おっさん「あれはハーピーだよ、強いよ」
マスタツ「襲ってこないの?」
おっさん「引っかかってるから大丈夫だよ」

なんて会話をしていると、次の瞬間にはハーピーが目の前まで
来て、食事前の生唾を飲み込んだ後でした。
(ここで始めてラグという存在を知る事になります)

おっさんと私は死に者狂いで逃げ、ICQもIRCも導入していない
2人にとっては連携も取れず、UOAMさえ入れていないので
すぐにはぐれてしまい、やがてハーピーは私一人を追いかける
様になっていました…

当時のマスタツは乗馬の存在も知らず
その場所自体始めて行った所だったので
迷うわ、つまづく(ぶつかる)わで、気がつくと
ハーピーのお腹にしっかりと収まっていたのでした。

…やがて、ヒーラーで復活した私は…

マスタツ「荷物全部無くなった…」

とつぶやき、GHを後にしたのでした…

2章

UOを始めて1ヶ月が経った
Masutatuといえば何を目指すでもなく
ブラブラとトリンの街を楽しんでいた

この頃になると、ギルメンから対人やダンジョン、
PKの話も持ち上がってくる
当然やられっぱなしはカッコワルイという事になり
戦闘強化が叫ばれてくる

その当時、対人でもPKでも、その殆どが
タンクSSメイジ(マナ満タンでハルバード振り振り)
のスタイルであった。

仲間内では「おっさん」がメイジを目指すと言っていて
「ろーれる」は戦士を作成していた…
私はメイジを作ろうにも、秘薬を買うお金も無く
実際魔法の種類・効果など、知らなかったので
戦士を目指す事にした。

しかし、普通の戦士では面白くない

それでは…弓だ!!という事になり
早速雑魚モンスから手に入れ、保存しておいた
「矢」を銀行から取りだし、弓スキルを上げ始めた。

勿論会社勤めも果たしていたので
集中してあげる事が出来るのは土日のみ
平日は雑魚を倒し、矢を拾い集めていた
(この頃、矢を作れるとは思っていなかった)

そして、平日拾い集めた矢で土日にガンガン
弓スキルを上げる…予定だった。
平日拾い集めた矢は3時間ぐらいで無くなった
勿論、ギルメンに貰った矢や店で買った矢も合わせてである。

その時点で全財産を失ったばかりか
マスタツの弓スキルが全然上がってなく
戦闘も満足に出来ないので
実質0からのスタート状態になってしまった。

この事が、後々のビンボー生活に繋がってしまうのであった…。
「なんとしても矢を手に入れなければ…」
ここで戦士でもメイサーやソード、フェンサーにでも
転向すれば良いものを
弓にこだわってしまったのである。

私はやっと矢は作れる事を知り。
Masutatuで木を切っていた…
ギルメンの中には「セカンドキャラでやったほうが良いよ」
と助言してくれるやさしい御方もいたが、

私は「自分で矢を補給できないと、矢が切れたら
銀行まで戻らなければならなくなってしまう!!」
との考えがあり、Masutatuで木こりを続行してしまったのだ。
(この頃リコールの存在さえも知らない)

戦士としても生産としても半端なMasutatuは
ギルメン全員で狩りに行っても、
全然ダメージを与えられず、途中で矢が尽き
自己補給もままならなく…ひたすら逃げ回っていました…

そしてMasutatuは徐々にヘタレ化していくのであった…

3章

さてさて、ヘタレと化しさらに全財産を失ったMasutatuは
数ヶ月後、やっと初期弓の難しさを知り
メイスを導入して一人で狩りに行ける様にまでなりました。

もっとも狩りに行くと言っても、トリン周辺や集団狩りの時
連れて行って貰ったYewの下のオークキャンプで
こそっと狩るぐらいのスキルしかありませんでした

そうして、少々のお金が入るとMasutatuの装備も
どんどんと増えていき、マジックメイスや
マジック弓、馬、などにまで手を出すようになって来て、
狩にも余裕が出てきました。
そして…Masutatuには大いなる野望が芽生えはじめました

Masutatu「家が欲しい!!」

そうです、家が欲しくなってきたのです。
しかしこの時点で魔法(以降メイジリー)も50を越えてなく
秘薬さえもままならないという状況でです!

しかし、Masutatuの情熱にはハンパないものがありました。
狩りに行けば、ひんしゅくをかうのを必死で
他の人の獲物の残りを漁ってみたり

狩りから帰って街につけば、銀行前に捨てられているゴミを
周りの人に白い目でみられていながらも
必死で拾って売ったりしていました…。

そうです、お金の亡者となっていました。
が!!そんなある日の出来事がMasutatuを少し変えます
いつも通りにオークキャンプに出ていき
睨まれつつ残り物を必死で漁っている時でした

Masutatu「おや!このオークの死体のお金取り忘れてる!!」

「ラッキー」と思い、鼻歌まじりでルートを繰り返していると
近くに居たプレイヤーキャラ(以降PC)が、Masutatuの後を
ずっと追尾してくるではありませんか!
私は「なんだろ?」と警戒しながら、ルートしたお金を揃え
帰り仕度を整えていた時です

突然、画面に1人のキャラが飛び込んできました
姿格好からして、ベテランプレイヤーである事は
初心者である私から見てもあきらかな装備をしており、
私の近くでぴたっと止まると、やがて「Corp Por」
と唱え始めました

私は瞬間「はてな??」と思いましたが
その疑問はすぐに「死」という形を持って答えとなりました。
そうです、彼はPKだったのです。

所持品を全て失い、少ない貯金からひねり出して買った
馬も惨殺され、私は幽霊のまま、そこにじっと立ってるしか
ありませんでした。

やがて、事態が飲み込めて来ると、恐怖と不安が
体を襲い、ぷるぷると震えていました。

Masutatu「あ…あれが…PK…か…」

幽霊のまま街に帰ると、元の装備を買う為
貯金を下ろし、やがて整え終わると
今まで溜めた貯金はすべて無くなっていました…。

Masutatu「もっと強くなろう…」

それからはトリン周辺でコツコツと稼ぎつつ
スキルを上げる毎日が続きました。

4章

UOを始めて約4ヶ月に入ろうとしていました
Masutatuの他に新たな木こりキャラTheGreatMuta
を作り、矢の補給にも困らなくなって
Masutatuはリコールを唱え初めていました

資金も徐々に溜まってきており
シェイムなどにも出入りして、せっせかと
家の資金を溜めておりました
(たまにPKに会ったりもしていました)

この頃は他にする事といえば特に無く、
たまの日曜日にMasutatuでハイディング
を寝マクロするぐらいでした

やがて1ヶ月が経ち、秘薬もALL300ぐらい常時
するようになり、家資金も4万GOLD溜めるに至りました
(この時「おっさん」は秘薬ALL1000持ってた事は内緒です)

さて、いよいよ家を建てようと思い
権利書を買い、建築しに出かけた時です

Masutatu「土地…無ぁい…」

そうです、家を建てるには土地が必要なのでした
この頃のホクトシャードといえば、既に土地は
埋まっており、小さな家を建てるスペースといえども
皆無に近い状態でした

しかも、家は個人で複数宅所持できるので
大金持ちの人がすでに不動産業を営んでいました
(今は1アカウント1人1軒というパッチがあたったので
 このような事は少なくなってきました)

私は仕方無く、UOで不動産を取り扱っている
Webサイトに飛び、「土地売ります」のレスを
見てみました

すると「トリン西、小さい家用土地 2万」という
レスを見つけましたが、土地代2万など今のMasutatu
に出せる訳がありません

どうしようか…と途方に暮れていた所
おっさんが「貸してあげますよ」と言って下さいました
私はそれはもう、喜び、早速レスの本人と連絡を取り
無事家を建てる事ができたのでした

こうして、やっとHokutoで家を建てる事に
成功したのでした

5章

家を建てる事に成功したMasutatuですが
いざ、建ててしまうと
なんとなく生活に張り合いが無くなるものです

そこで、悪事を働いてみる事にしました
手始めにPK…といきたかったのですが
プレイヤースキルが無い為

しばらく盗賊をする事にしました
まずはキャラ作成
うーん、盗賊で有名なキャラいたっけ?

なんて思ってたら
いるじゃないですか!しかも一杯
でもその時は「シャイニングフォース」(メガドライブ)シリーズの
盗賊「ジッポ」が頭に浮かび

すかさず「ZIPPO」と名づけました
これが、今まで連綿と受け継がれている
戦士ZIPPOの始まりとなろうとはしるよしもなく…

まずZIPPOで始めに行ったのは、NPC狩りでした
狩りと言っても殺す訳ではなく
草原を俳諧しているNPCのお金を盗む事です

NPCヒーラーにターゲットロックオン
早速近づきバックバックを覗き見て
金目の物を物色します

そして、GOLDに目を付けスティーリングスキルを使おうとした瞬間
NPCがスタコラと歩き出していくではありませんか

ZIPPO「ま・・・まて!」

盗むにはNPCに接近している事が条件です
ZIPPOは必死でNPCを追いかけます

かれこれ15分程、徒歩鬼ごっこが続いたあげく
やっと手に入れたGOLD…

10GP…

なんでだー!
どうやらスキルが少なかったようです
しかし、盗めなければスキルは上がらず
つまり盗賊の初期はこれぐらいしか収入が入らないのです

一攫千金の職業という幻想があったので少し残念に思いましたが
将来他プレイヤーから盗めるとなると
レアなアイテムをパクる事が出来るのかな?
と思いがんばりました

数日後…

盗みスキル上げの難しさに根を上げたZIPPOは
サクサクとハイディング(潜伏術)を上げてました

後日、ハイディングGMになったのを暁に
ステルス(隠密行動)もGMにしておきました

盗賊としての道は絶たれましたが
盗人としての別の生き方がある事に気づき
ロックピッキング(鍵開け)のスキルを磨き始めます

そうです、財宝泥棒(トレジャーハンター?)です

ダンジョンの危険地帯に出る宝箱には
それは沢山の財宝が眠っています

そこで前述したステルスが重要になってきます
ダンジョンの入り口でステルスを使い
トロルやオーガ、リッチやレイスに気づかれず
ダンジョンの最深部まで行けるのは
とても気持ちの良いものです

しかし、このステルススキル
とっても障害に弱く、また一回使うごとに
最大で10歩という制限付きなので
なかなか前へ進めません

途中でステルスをうっかりはずしてしまうと
それはもう惨劇になってしまいます

リッチ数体に囲まれ、フレイムストライクの嵐…
骨まで燃え尽きるZIPPO…

しかし、ZIPPOは何度かその失態を繰り返している内に
コツを掴んできました

そうして、やっとダンジョン最深部の宝箱に辿りつき
ロックピッキングで開けようとした時です

ZIPPO「えっと鍵穴は…」
宝箱「パカッ(開いてる)」
ZIPPO「え… …空っぽ?」

そうです、苦労して辿り付いた宝箱は
リコール能力を携えた財宝荒らしが
先に来ていたのでした

ZIPPO「ここまで歩いて来た俺って…」

ZIPPOは途方に暮れつつ
ノロノロと魔法を勉強し始めました

6章

無法時間
殺人・強盗・死体損壊・etc…
UOにおいてそんな時が存在します
(注:現在のUOには存在しません)

それは「ダウン戦」と呼ばれ
朝方に発生します
UOという大規模MMORPGに
おいて、こまめにバックアップを
取るという行為は万が一、サーバーが
何らかのトラブルに見舞われて
大量のデータが失われる危険性を
軽減する為に必要な動作です

ただし、とてつもなく大量のデータ
である為、そのバックアップには
時間がかかります、バックアップは
地区ごとに行われ、他の地区との誤差
を生じなくする為、一定時間UO世界の
時間を停止する事になります
時間を止めると言ってもUO内のキャラは
行動する事が出来ますが、保存されない為
その行動をした時間は無い事になります

これが通称「巻き戻り」という現象で
あらゆる行動が無に帰すので
その時間内に何をやっても何も得られません

しかし、逆手を取れば
いくら悪事を働いても犯罪自体
無かった事になるので冒頭の通り
殺人・強盗なんでもアリとなるのです

いつしか、それは保存が一番早く
行われる場所、ブリテイン城の裏にある
墓地(通称:ブリ墓地)に集中するように
なりました

そんなある日、
おっさんに「ダウン戦行かない?」
と誘われ、無謀にも遊びに行きました
颯爽とブリ墓場に降り立つMasutatu

突然、北の方角から馬に乗りハルバードを
片手に持った青い装束の騎士が現れ、
こちら目掛けて突っ込んで来るでは
ありませんか!

私は危険を感じ、すぐさま
木陰に身を隠します
ところがどうでしょう、
おっさんは動じる様子も無く
即座に攻撃呪文の詠唱を始めます

その騎士はおっさん目掛けて突っ込むかと
思いきや、すぐ横を通り過ぎ
南へと滑走していきます

刹那、騎士目掛けて発射される
おっさんの攻撃呪文
同時におっさんも駆け出し、
騎士の後を追っかけていきました

状況に翻弄され木陰でじっとしていると
また北の方角から今度は多数の
騎馬がやってきました
魔法使い、戦士、騎士、剣士

そしてそれらの騎馬隊が
私のいる付近で馬足を弱めました

私はそこで理解をしました
青い騎士は襲って来たのではなく
これらのプレイヤーから殺されないよう
逃げ回っていた事、この騎馬隊は
今目前でその追走を諦めた事

そして、彼らが次の獲物として弱そうな
プレイヤーを襲う事…

私が逃げる間も無く、八つ裂きにされ
幽霊になり、騎馬隊が引き上げて
途方に暮れてるとおっさんが戻って来ました

おっさんの復活呪文で復活した私は
自分の装備を取り戻そうと
死体を漁ると、既に荷物は先程の
騎馬隊に取られているようでした

おっさんにその事を告げると
おっさん「これ使いなよ」
と装備一式を渡してくれました

しかし、その装備の中には「青い装束」が!

改めておっさんの恐ろしさを感じた
ダウン戦でした

7章

新シャード、ああ!なんて甘い響きなのでしょう
私は新たな土地「Izumo」に繰り出します

Hokuto時代には魔法の効果を無視し、手痛い目に会っていたので
Izumoでは最初からメイジを作る事にしました

数分悩んだ挙句、「TigerMask」に決定
(ぜんぜん悩んでないかも…)
ギルド「ERO」(SEC、DEAを含むリアル知り合い系ギルド)に加入して、
すぐにキャラ育成に努める…つもりが!
リアルが忙しくなってしまった為
育成は先送りとなりました。

さらにギルド会議で城を築城する事になり
初期の土地争いへと進化しました

これは大変なことになりましたが
前述の通り忙しかった為
私は約1週間遅れでお金を溜め始めてしまい
結果、またしてもギルドの役には
立たなかったのでした…

この後遺症はずいぶん引きづり
すでにギルメンが城用の土地を確保し、
個人の家を建ててまったりしていた頃
私はスタートダッシュできなかった
プレイヤー達と一緒に必死に家資金を稼いでました

しかも、スタートダッシュできたプレイヤーが
狩場に来て、おいしい獲物を根こそぎ取っていってしまうので
あまり儲かりません

追い討ちの様にやっとリコールを唱えられるようになった
初心者達も周りにわんさか沸いて
ダンジョンはとてもお金を稼げる状況では
ありませんでした。

そんな時です、ギルメンが元DEAギルド、マギハウス
の近くのなじみの場所に家を密集させ始めたのでした

正直これにはかなり焦りました
ギルメンの家が密集しているのに
私の家だけがポツンと辺境の地にあるのは
とても悲しい事だからです

私は土日は常にダンジョンに潜っていましたが
平日はやはり忙しいので
稼ぎはほんの一握りほどしかありませんでした

IRCでも「早く建てないと土地無くなるよー」
といわれてしまい、もうどうしようもないか…
と諦めかけた頃

おっさん「家資金貸してあげるよ」
タイガー「うお!本当!?ありがとー!」

なんと、Hokutoに続きまたもや
おっさんに助けられたのでした!
重ね重ねおっさんありがとう!
そうして、ようやく私もIzumoの土地に腰を下ろす事が
できたのでした。

8章

家を建て腰を落ち着けたのに加え
ハウスアドオン類も完備に成功し
Izumoでの活動を本格化しようかと考えていたその時

少しMasutatuが気になり
Hokutoに入ってみると…

あれ?これ私の家じゃない…

なんとIzumoでスタートダッシュをしている間
Hokutoの家がばっちり腐っていたのでした
さらに跡地には新たな家が建っており
私はしばらく愕然としていました

Masutatu「こんな事って…」

溜めておいた秘薬類や
WAR用に作っておいたポーション類
さらに数々のマジック弓…

これらすべてを失った痛みは
想像を絶すると思っていたのですが
案外あっさり受け入れられて
これからはIzumoだ!
と、すぐに思えました
(痛いことは痛かったんですが)

実際活動する時は
一つのシャードじゃないと
だめなのではないだろうか?
と思っていたので

良い機会として捕らえられたのが
簡単に諦められる結果となったようです
(ポジティブ!)

そこで、Izumoでも
生産キャラとしてGreatMuta
戦士としてZIPPOを作り
本腰を入れてIzumoを始める事にしました

最初の目的はブリタニア各地の
「ルーン焼き」から始めました
数々のダンジョンや町
又、秘薬を買う為の各地の魔法屋
UltimaOnlineSecondAgeで導入された
新たな土地「TheLostLands」の各名所

いろんなトコを旅して
やがてすべての土地を周り終わると
膨大なルーンを目にして

自分もブリタニアを簡単に動けるように
なったんだなあ
と思ったりしていました
やっとここで脱初心者だったわけです

そして、周ったときには入り口しか
見なかったダンジョンを思い出し

「いつかすべてのダンジョンを制覇してやる」

と、またもやとんでもない理想を
思ったりしてた中級者時代でした

9章

大ダンジョン時代…
秘薬も前に作った「魔法屋ルーン」によって
大量に買うことが出来るようになり

Izumoのすべてのキャラが成熟し始め
生活にも余裕が出てきた頃
冒険に目覚めはじめました

まだブリタニアで見た事が無い場所
行った事が無いダンジョン等など
訪れるべき場所は沢山ありましたが
それらの中でも私はLostLandに目をつけました

そして、地図には載っているものの
行った事が無い「蛇城(Ophidian Temple)」を制圧するという
途方もない目的を掲げて一路T2Aへと進軍しました

途中、「死の町」というアンデットとオークが
多く出るPK多発地帯を通り
パプアというT2Aに二つしかない町の
一つを通り

迷路のような火山地帯をくぐり抜け
やっとのことで「蛇城」に辿り付くと
武装や秘薬がかなりの消費を見せていました

よって、一時「蛇城」近くでルーンを焼き
パプアに撤退し、再び装備を満タンに整え
再度突入をかけました

しかし、そこは何十匹という
蛇がうねり歩く、蛇城です
そう易々と制圧できる訳も無く

蛇ナイトやマトリアーク(蛇女王)が出現する度に
撤退して、装備を整えてまた戻って来る頃には
殺した蛇達が復活しているという悪循環に見まわれていました

でもそんな時に、この武力バランスを崩す機会が
訪れました、土曜日という事もあったため
私達のほかに「蛇城」制圧を目的とした
プレイヤー達が集まってきたのです

中には「扇動」を使える人も混じってました
これは蛇城前までであった戦闘前線を城内部まで
伸ばす結果になりました

幾多の蛇を撃破し、扇動された蛇ナイトを横目に見て
私はとうとう「蛇城」へと足を踏み入れましたが…
そこはまた何十という蛇達の巣穴でした

蛇城前の時とは比べ物に無いほど蛇が沸き
気づくと背後にも蛇が沸くという
激沸きポイントのど真ん中、そこが蛇城だった訳です

蛇城をちらっと訪れたものの
私達はその場所に長く留まることは出来ませんでした

失意に陥りながらも
当面の目的の達成と「扇動」キャラを作る事を
心に誓い、T2Aを後にしたのでした…

10章

ハウスアドオンとは
建てた家の内部に設置できる
固定オブジェクトを指します(暖炉や溶鉱炉などなど)

これらのアドオンの中でも特に作るのが難しいのが
魔方陣&大型ベッドです

家を建てた時、家の内装について
色々と見ず知らずの家に勝手にお邪魔して
見て周ったのですが

その中で1軒、私の興味をそそる内装を
施していらした家がありました

その家の看板には「旅の宿屋」
と記されており、中に入ると
小型のベッドが二つ置かれていて
それぞれの脇に茶色いタンスと
小さなテーブル、綺麗な花が咲いた植木鉢に
夜食用のフィッシュスティックとワインが
備え付けられたPCが経営する宿屋でした

宿屋といってもHPやMPを回復する事はできないので
モンスターに追われた時に逃げ込む
駆け込み寺の役割をしていました

しかし、その内装のバランスには
とても目を見張る技術があり
私はこのような家の内装を目指そうと
心に堅く誓ったのでした

そうして、まず内装屋を目指すには
腕の良い大工が必要だと思い
生産キャラ「TheGreatMuta」を作り
早速木を刈りにトリン北の森へ
出かけていったのです

しかし、順調に木こりをしていると
いつのまにやら、動けなくなってしまいました
どうやら木を持てなくなってしまったようです

この切った木というのはとても重く
10Logで20Stoneの重さがあります
(今はボードに加工出来るようになったので
 10Logで10Stoneです)

ムタのSTRはそれほど高くない為
切っては大工道具を漁り
椅子を1つこしらえたら
また斧を取り出して
木を切らなければなりませんでした

これでは効率が悪すぎます
1度に木を沢山切り
安全な町へ運んで
ゆっくりと加工したいものです

UOの世界では
輸送には荷馬か荷ラマを使わなければ
重たい荷物を運ぶ事はできません

しかし、荷馬&ラマは騎乗用の馬より値段が高く
駆け出し大工であるムタにはとても買える代物
ではなかったのです

そこで少しお金を稼ぐ為に
ムタはアルバイトをする事にしました
それは、鉄掘りです

山から大量の鉄鋼石を掘りだし
近くの溶鉱炉の置いてある家にお邪魔して
掘った物を鉄に変える

そして、その鉄を町で売ると
とても良いお金になるのです

ところが、私のプレイする時間帯が
遅すぎた所為か、
鉄に精錬して、町に行く時間には
プレイヤー達はログアウトしていて
深い眠りについている事が
よくありました

そんな時私は
掘ってきた鉄で武器を作って
NPCベンダーに持って行き
売っていました

そんな事が続いている内に
鍛冶スキルが大工スキルを
抜いてしまっている事に気づき

鉄掘りのほうが木こりよりはるかに儲かるという
法則を知ってしまったのでした

そうしてムタは一時大工は置いておいて鍛冶屋に
なる事を目指すのでした

11章

対人戦とは、UOにて生きる為の業であり
また生き残る為に必要不可欠なものです

PK(プレイヤーキラー:殺人鬼)が盛んだった事もあり
PKK(プレイヤーキリングキラー:賞金稼ぎ)等のギルドが存在し
更には、単なる戦闘術を通り越して技術として磨く
Duelist(デュエリスト:決闘者)なる者が存在していました

このデュエリスト達が大勢いるギルドでは
集団で連携し対人戦を行う
「模擬戦」なるものが存在します

ここで、古きUOで行われていた
「模擬戦」について説明します

@ まず、ギルド内でメンバーを集めます
A 次に、対戦先ギルドと交渉し場所・日時・条件を決めます
B そして、装備を準備し練習を何時間か行い
C 当日、忘れ物が無いかチェックをして、ハイ出来あがりです

私の所属するギルドでも
デュエルを体験した仲間が沢山居て
やがて模擬戦を行うようになるには
そう時間はかかりませんでした。

ある日、突発的に模擬戦が持ち上がり
気がつくとTigerMaskは
ムーングロウの墓場に整列していました
対人といえば貧乏だったMasutatuが
オークキャンプでPKに襲われ
数秒と持たずに果てた経験しかありません

やがて、合図代わりの"魔法の石壁"が
両陣営の中央に出され
それが数秒の経過により消えると同時に
一斉に魔法の詠唱が行われます

3秒と経たない内にこちらのリーダーから
一筋のEnergyBolt(魔力の衝撃派:通称EB)が
敵の一人に目掛けて撃ち放たれたかと思うと
味方も一斉にその人目掛けてEBを撃ち込みます

敵も同じく、こちらの一人に目掛けてEBを放ち
さらには集中攻撃された仲間に
GreaterHeal(大回復)の魔法
を掛けて応戦してきます

両陣営共、開戦初期の集中攻撃が過ぎると
マナ(魔力)がほとんど無くなり
呪文書からハルバードや弓に持ち替え
戦地となった墓場を全速力で駆け回り
敵共々入り乱れての肉弾戦となるのです

肉弾戦で消費した体力は
その間に貯まったマナで回復し
余ったマナは仲間が集中攻撃している
敵に向けて攻撃魔法を放ち
又は仲間の回復に使ったり
敵を一時的に痺れさせたり
テレポートして敵の目を欺いたり

各人様々な攻撃を繰り出し
酒池肉林の攻防が繰り広げられました

TigerMaskはそんな縦横無尽に動き回る仲間の姿を見て
最初の集中攻撃で粉々にされた
自らの躯の傍らに幽霊として立ち
「かっこいいなー」と思うのでした